東日本部落解放研究所

新たな事件像の構築なるか -武州鼻緒騒動研究会の結成-/大熊哲雄(武州鼻緒騒動研究会) [ 2009-12-01 ]

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本年八月九日、右研究会の結成総会が埼玉人権・同和センターにおいて開かれた。

大熊哲雄(東日本部落解放研究所会員)の司会の下、主催者代表挨拶(片岡明幸・埼玉人権・同和センター理事長)、経過報告(藤田源市・部落解放同盟埼玉県連合会研究部長)、会則及び事業計画提案(吉田勉・東日本部落解放研究所会員)が行われ、協議の末ほぼ原案通り決定された。協議終了後、講演「いわゆる『武州鼻緒騒動』について」(間々田和夫・鼻緒騒動研究者)を聞き、意見交換を行った後閉会した。

協議・決定された点は次の通りである(経過については後段で述べる)。当面の目的としては、いわゆる部落史の教材化に向けて、事件像をより鮮明にしながら、二年後を目途に武州鼻緒騒動の漫画化またはアニメ化を図る。それへ向けての活動内容としては、史資料の発掘・調査、研究会の開催、現地調査の実施などを行う。この活動を支える組織として、事務局を埼玉人権・同和センター(熊谷市池上・埼玉解放会館内)に置き、当面、役員に会長(間々田和夫)・副会長(吉田勉・大熊哲雄)・幹事長(藤田源市)などを決めた。

研究会結成の経過・背景としては、次のような事情があった。昨年四月頃、以前からこの事件資料を探求していた間々田・大熊・畑中敏之(立命館大学)の三人が一堂に会する機会を得、お互いの資料を共有すると共に共同研究を進めることにした。昨年後半に至り、それらを当研究所の『解放研究』誌上に史料集成として発表しようという企画が立てられた。こうした動きを踏まえて、昨年十一月十一日の第二八回部落解放埼玉県研究集会・「部落の歴史と解放運動」分科会において、吉田「武州鼻緒騒動と幕末の部落と地域社会」・大熊「武州鼻緒騒動ー最近の調査・研究から見えてきたことー」の二報告がなされ、この事件に対する関心が高まった。更に本年六月の部落解放同盟第七回夏期講座においても、大熊「武州鼻緒騒動に関する最近の研究」が発表された。その結果、右関係者が中心となって研究会結成を呼びかけ、結成の運びとなった。

当面の課題としては、会組織の拡大・定着を図ること、既に発掘した資料の公開条件を整備すること(従来、自治体史関係者・関係機関において、この件の研究や記述が忌避される傾向にあったので、それをどれだけ打破できるかが大きな課題となっている)、新たな資料発掘とそれらを含めた資料に基づく研究の推進が挙げられる。

現在、この事件に関心を持たれる方の研究会参加を呼びかけているところなので、希望者は右センター
(TEL 048・525・8531)へ、または当研究所へ連絡して頂きたい。
(『明日を拓く』79号、「会員・読者のページ」から転載)

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